Nikko-Kikai(日光機械)
省エネ工作機械・GX検討用 資料
Energy Saving Comparison

省エネ機種比較表サンプル

工作機械の省エネ検討では、カタログの所要動力源(kVA)だけでなく、待機電力、補機制御、同時使用率、実測負荷率を合わせて見ることが重要です。本資料は、機械更新・運用改善・GX説明のたたき台として使えるように整理したサンプルです。

2026年7月更新 kVA確認済機種のみ掲載 CO₂換算・チェックリスト付き
BASIC

まずは基本:kW・kWh・kVAの違い省エネ検討で混同しやすい3つの値を、役割で分けて確認します。

kW:瞬間の使用電力

加工中10kW、待機中2kWなど、いま使っている電力の大きさです。負荷率や加工条件で変動します。

kWh:電気代のもと

kWを時間で積み上げた量です。電気代は、原則としてkWhに電力単価を掛けて考えます。

kVA:設備容量の目安

最大負荷時に必要な見かけ電力です。受電設備・契約電力・ブレーカ容量の検討で参照します。

読み替えの目安

平均kWの概算kVA × 力率 × 平均稼働率
月間kWhの概算平均kW × 稼働時間/日 × 稼働日数/月
月間電気代の概算月間kWh × 電力単価

※ kVAは最大側の目安です。実際の省エネ効果は、実測電力、待機時間、補機のON時間、加工サイクルで大きく変わります。

REFERENCE DATA

所要動力源(kVA)確認表公開仕様・公開カタログ等で所要動力源(kVA)または電源容量(kVA)が確認できた機種のみを整理しています。kVAが確認できない機種は除外し、案件時は必ずメーカー資料・銘板・実測を優先してください。

分類 メーカー 機種・仕様 所要動力源
/電気容量
補足 扱い
小型MCファナックROBODRILL D54CS(DC series)10 kVA所要動力源:10kVA(汎用/高トルク/高速主軸)、12kVA(高速主軸・高出力仕様)、18kVA(高加速/タッピング主軸)。公式カタログベース
小型MCファナックROBODRILL D74CS(DC series)10 kVA所要動力源:10kVA(汎用/高トルク/高速主軸)、12kVA(高速主軸・高出力仕様)、18kVA(高加速/タッピング主軸)。公式カタログベース
小型MCブラザーSPEEDIO S300/S500/S700Xd210.4 kVA電源容量(連続):10.4kVA。SシリーズはXD2系へ更新済。公式仕様ベース
小型MCブラザーSPEEDIO R450/R650Xd210.4 kVA電源容量(連続):10.4kVA。RシリーズはXD2系へ更新済。公式仕様ベース
小型MCブラザーSPEEDIO W1000Xd210.4 kVA電源容量(連続):10.4kVA。WシリーズはXD2系へ更新済。公式仕様ベース
5軸MCブラザーSPEEDIO U500Xd210.4 kVA電源容量(連続):10.4kVA。5軸加工対応機。公式仕様ベース
立形MCオークマMB-66V(OSP-P500)24 kVAPower inlet:24kVA(6,000/8,000min⁻¹)、38kVA(12,000/15,000min⁻¹)、43kVA(20,000min⁻¹)、29kVA(25,000min⁻¹)。公式公開PDFベース
立形MCヤマザキマザックVCN-46023.6 kVA電源容量:26.4/23.6kVA(10% ED/連続定格)。連続側を記載。公開カタログベース
立形MCヤマザキマザックVCN-60023.8 kVA電源容量:26.7/23.8kVA(10% ED/連続定格)。連続側を記載。公開カタログベース
5軸MCヤマザキマザックVARIAXIS C-60033.02 kVA電源容量:33.02/33.02kVA(40% ED/連続定格)。公開仕様ベース
複合加工機ヤマザキマザックINTEGREX j-200 NEO26.08 kVA電源:31.91/26.08kVA(30分/連続定格)。連続側を記載。公開仕様ベース
複合加工機ヤマザキマザックINTEGREX j-200S NEO30.54 kVA電源:40.57/30.54kVA(30分/連続定格)。連続側を記載。公開仕様ベース
MCソディックUX450L25 kVA総電気容量:25kVA。主軸・スピンドル仕様、周辺装置で要確認。公開仕様ベース
MCエンシュウSH35010 kVA総電気容量:10kVA。工具本数・チップコンベヤ等のオプションは要確認。公開仕様ベース
自動盤シチズンCincom L20VIII8.3 kVA定格消費電力:8.3kVA、負荷運転平均電力:4.5kVA。公開仕様ベース
自動盤シチズンCincom L20X8.3 kVA定格消費電力:8.3kVA、負荷運転平均電力:4.5kVA。公開仕様ベース
大型NC立旋盤オーエム製作所VTLex 160080 kVA電源容量:80kVA、仕様により120kVA。大型機は周辺装置も含めて確認。公開仕様ベース
研削盤ジェイテクトGOS32×5011.2 kVA所要電力:11.2kVA。公開仕様ベース
研削盤ジェイテクトGOP32×5011.2 kVA所要電力:11.2/13.6kVA。13.6kVAは砥石周速度45m/s時。公開仕様ベース
研削盤ジェイテクトGUP32×5011.2 kVA所要電力:11.2/13.6kVA。13.6kVAは砥石周速度45m/s時。公開仕様ベース
研削盤黒田精工GS-BMH/L5.8 kVA所要電力:5.8kVA。公開仕様ベース
研削盤黒田精工GS-64PFⅡ12.7 kVA所要電力:12.7kVA。公開仕様ベース
ワイヤ放電加工機ソディックALN400G/ALN600G13 kVA総電気容量:13kVA。公開仕様ベース
形彫り放電加工機ソディックAG40L10 kVA総電気容量:10.0kVA。公開仕様ベース
細穴放電加工機ソディックK3HS6.5 kVA総電気容量:6.5kVA。公開仕様ベース

※ 本表は省エネ検討の初期比較用です。受電設備、ブレーカ、契約電力、補助金書類、正式見積では、必ず最新カタログ・メーカー確認・仕様書・銘板・現地実測を優先してください。

COMPARISON POINT

機種比較で見るべきポイントkVAの大小だけで機械の省エネ性は判断できません。実運用に近い比較軸へ分解します。

比較軸確認する内容省エネ上の意味営業・稟議での説明
所要動力源(kVA)最大負荷時の設備容量契約電力・受電設備の目安「器の大きさ」であり、電気代そのものではないと説明
加工時平均電力(kW)実加工時の平均負荷電気代に直結しやすい同じ加工内容で比較すると更新効果が見えやすい
待機電力(kW)無加工時、段取り待ち、夜間待機稼働率が低い工場ほど影響大エコモード・自動停止・停止ルールで改善可能
補機制御クーラント、油圧、エア、ミスト、チラー常時ONの補機は見えない電力ロスになりやすいインバータ化・ON時間制御・流量最適化を提案
同時使用率主軸、サブ主軸、回転工具、ロボット等ピーク電力やデマンドに影響プログラム・段取りでピーク平準化できる場合あり
サイクルタイム1個あたり加工時間短縮できれば総kWhを削減省エネだけでなく生産性改善として説明可能
OPERATION

運用で効く省エネ機械更新だけでなく、既設機の運用改善でも削減余地があります。

すぐ確認したい項目

  • 昼休み・段取り待ち・夜間待機時の機械状態
  • クーラント・エアブロー・ミストのON時間
  • エコモード・自動電源OFF機能の有無
  • 休日・連休前の停止ルール
  • 加工条件変更によるサイクル短縮余地

更新検討時の項目

  • 現行機と候補機のkVA・主軸出力・補機構成
  • 待機電力、加工時平均電力の実測
  • 主軸・送り・補機の省エネ機能
  • 回生機能、ピーク抑制、デマンド監視
  • 補助金活用時の省エネ効果説明
GX / CO₂

GX(CO₂換算)と社内説明の勘所削減電力量をCO₂削減量に換算すると、設備投資の説明材料として使いやすくなります。

CO₂換算の例

削減電力量CO₂削減量メモ
500 kWh/月約2.4 t-CO₂/年排出係数0.4 kg-CO₂/kWhの場合
1,000 kWh/月約4.8 t-CO₂/年同上
1,500 kWh/月約7.2 t-CO₂/年同上

社内説明では3点に整理

  • 電気代:月間・年間の削減額
  • 投資回収:設備費、補助金、削減額から回収年を算出
  • GX指標:削減kWhとCO₂削減量を併記

※ 排出係数は契約電力会社・算定目的・年度により変わる場合があります。正式な報告書では適用係数の確認が必要です。

CHECKLIST

機種比較チェックリスト商談・現地確認・社内稟議前の確認用です。

項目確認内容メモ
メーカー・型式・年式既設機と候補機を整理仕様違い・オプション違いに注意
所要動力源(kVA)カタログ値、銘板値、仕様書受電設備・契約電力の確認に使用
加工時平均電力実測または負荷率から概算電気代試算の中心項目
待機時間1日あたりの待機・段取り・無加工時間自動停止・エコモードの効果を確認
補機のON時間クーラント・エア・油圧・チラーインバータ化・流量調整の候補
生産量・サイクル1個あたり加工時間、月間生産数電力原単位の比較に必要
補助金対象設備、要件、公募時期省エネ効果の根拠整理が必要
FAQ

よくある質問

kVAが大きい機械は電気代も高いですか?

必ずしもそうではありません。kVAは最大負荷時の設備容量の目安です。電気代は平均kWと稼働時間、待機時間、補機運転時間の影響を大きく受けます。

正確な比較には何が必要ですか?

既設機の実測電力、加工内容、稼働時間、待機時間、電力単価が必要です。カタログ値は初期比較には有効ですが、最終判断は実測を推奨します。

古い機械でも省エネ化できますか?

可能です。待機停止、補機のインバータ化、エア・クーラントの最適化、加工条件の見直しで削減できる場合があります。

補助金資料にも使えますか?

たたき台として使えます。ただし、正式な申請では制度ごとの指定様式、メーカー見積、仕様書、省エネ効果の根拠資料が必要です。